吾亦紅∕紅紀 - 4/5

いつの間に手元にあった黄緑色のマニュキュアを処分出来ず数年。
彼女は何気なくクラウドファンディングのサイトを眺めていた。
あらゆる募集タイトルが並ぶ一覧を眺めているとふと一つのタイトルに目に止まる。

「蛍丸伝説をもう一度」

自然と呟いていた。

『蛍丸と愛染国俊言うんがおってな』

聞き覚えのあるような無いようなそんな言葉が脳裏に過ぎる。

「蛍丸」

何故か酷く懐かしいその聞いた事がないはずの声に突き動かされるようにしてその募集ページを開いたのだった。

 

4件のコメント

匿名

とても良かったです!クラファンする時、「もしかしたら私もこういうことがあったのかも☺️」と思ったら、めちゃくちゃつぎ込んでしまいそう😂
大人しくマニキュアされる明石、ツボです!
素敵な小説、ありがとうございました!

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紅紀

コメントありがとうございます!
私も頭の中で導かれるような声がしたら注ぎ込んでるかもしれません。
そして、この明石は「自分は出来ないから」と言われたら仕方がないなーで付き合ってくれるし、仮とは言え危険な事に付き合わせてしまった相手から貰った『自分だけの物』となれば刀の装具品のように大切にすると思い、こう描かせて頂きました。
楽しんで頂けて光栄です。ありがとうございました!

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謀叛人もどき

おお、なんだか綺麗な話を読ませて頂きました。お疲れ様です!
大変柔らかく情景に満ちて良いお話でした。
ありがとうございます!

返信
紅紀

コメントありがとうございます!
また、このような素敵な機会を頂き、大変光栄の際でございます。
出来る限りの力を注ぎ込んだので、そう言って頂けると嬉しいです。
本当にありがとうございます!

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